キュゥべえという存在
少し思考訓練をしていました。
「もし豚や牛が、食肉用の彼らが言語を用いて人類に反論してきたら」だ。結局のところ僕は「キュゥべえのような返しをするだろう」という結論に至りました。
上から目線でいる必要もなく、下から伺う必要もなく、ただ事実を伝え、また隠し、都合良く使い潰すだけだと感じました。
「僕と契約すれば、肉食獣や暑さ寒さに怯える必要がなくなる。食べる物も充分に出すし、夜に寝る場所も、生殖のための相手も充てがうよ。君達が個としても尊重され、種としても大切にされる。僕達は君達を保護するべきだと考えているんだ」
「ただしこのタグを耳に付けることになるし、何処へでも出かけていくことは出来なくなるんだけどね」
こんな感じで契約を迫るだろうなぁ、と思うんです。結構魅力的ですよね。生物としての本能だけで生きているならこれ以上ない提案だと思うんです。
実はキュゥべえも最大限譲歩して、しっかり管理もしているんですよね。対価は前払いだし、簡単に死なないようにしながらエネルギーの回収も容易になるようにしている。この辺も家畜に通じてるんじゃないかな、と。
先に食わせて死なないように小屋に入れることで屠殺しやすくもしている。こんな感じで。
そう考えると意外とキュゥべえ、許せる。マミさんはちょっと「ん?」って感じがするけど。
……「わけがわからないよ」と言われる気がしてきました。